とび・土工工事業の建設業許可を取得するには?対象工事と専任技術者の資格要件を解説

とび・土工工事業の建設業許可申請に必要な実務経験証明書と専任技術者の資格免状を精査する行政書士

とび・土工工事業の建設業許可取得を目指す事業者様へ

結論から申し上げますと、

  • 足場仮設工事
  • 鉄骨建て方
  • 重量物搬入据付
  • コンクリート打設
  • 土工事

などにおいて、1件の請負代金が500万円(税込)以上の工事を受注・施工する場合は、建設業法に基づく「とび・土工工事業」の建設業許可が法律上必須となります。

2026年現在の建設業界は、再開発事業や老朽化インフラの補修・解体前足場需要の拡大に伴い、高い施工技術を持つ足場業者や土工事業者への発注が活発化しています。

一方で、元請である大手ゼネコンや中堅建設業者からのコンプライアンス要請はかつてないほど強固になっております。

「施工技術が優れていても、建設業許可を保有していない下請業者や一人親方は現場に入場させない(出禁)」という社内基準が完全に定着しています。

しかし、多くのとび職や土工事業者様が「自社の手掛けた工事が『とび・土工』に入るのか、それとも『解体』や『土木一式』なのか区分が分からない」「過去の請求書の件名が『人工代』や『常用作業』になっているから10年の実務経験を証明できないのではないか」「一人親方の個人事業主でも500万円の資金力を証明して許可が取れるのか」という実務上の大きな悩みを抱えています。

本記事では、建設法務を専門とする行政書士が、

  • とび・土工工事業の対象工事範囲
  • 専任技術者になれる国家資格一覧
  • 平成28年法改正による解体工事との分離ルール
  • 人工代請求書のスクリーニングノウハウ

および一人親方の許可取得ステップまでを徹底的に解説します。

なお、建設業許可の全体像や基礎知識については、当事務所の解説記事である 建設業許可の種類と選び方ガイド:3つの決定基準建設業許可が必要な工事とは?建設業法における建設工事を解説 を併せてご覧ください。

どこからどこまで?「とび・土工工事業」の対象工事範囲と具体例

結論として、とび・土工工事業の対象工事は

  • 「①とび工事・足場等仮設工事」
  • 「②土工・掘削工事」
  • 「③コンクリート工事」
  • 「④その他専門的な特殊工事」

の4つに大きく分類され、建築物や構造物の骨組み・基礎・仮設を作る工事全般が該当します。

① とび・土工工事業に含まれる代表的な工事内容

建設業法における「とび・土工・コンクリート工事」の例示は非常に多岐にわたります。代表的な工事内容は以下の通りです。

  • とび工事・足場仮設工事: 単管足場・くさび式足場・枠組足場の組立て・解体、飛散防止ネット張り、仮囲い設置、鉄骨建て方工事、タワークレーン組み立て、重量物・機械器具の搬入据付工事

  • 土工工事: 根切り・掘削・埋め戻し、地の慣らし、盛土・切土、土砂搬出、地盤改良工事

  • コンクリート工事: コンクリート打設工事、コンクリート圧送工事、型枠へコンクリートを流し込む作業

  • その他特殊工事: 地すべり防止工事、アンカー工事、吹き付け工事、コンクリートブロック据付け工事、杭打ち工事、道路標識設置工事

これらの施工を行う際、1件の請負金額が500万円(税込)以上となる場合は、とび・土工工事業の建設業許可を取得していなければ施工することができません。

500万円未満の軽微な工事の判定基準については、当事務所の解説ページである 内装仕上工事で500万円未満は本当に許可不要?知っておくべき境界線 でも別業種と比較して解説しています。

とび・土工工事業の「専任技術者(専技)」になれる資格と実務経験要件

結論から申し上げますと、とび・土工工事業の許可を取得するための最大のポイントは営業所に常勤の「専任技術者」を配置することであり、とび技能士や施工管理技士などの国家資格を保持しているか、あるいは10年以上の実務経験を客観的な書類で立証する必要があります。

専任技術者になれる代表的な資格と条件の比較は以下の通りです。

国家資格・条件 一般建設業への適合 特定建設業への適合 実務経験免除の有無と注意点
1級・2級とび技能士 〇(一般のみ) ×(特定不可) 2級の場合は合格後3年以上の実務経験の立証が必要となるケースがあります。
1級土木施工管理技士 〇(完全適合) 〇(特定適合) 実務経験証明が全面的に免除され、即座に指定技術者になれます。
2級土木施工管理技士(土木) 〇(一般のみ) ×(特定不可) 免状提示により、実務経験証明なしで即座に適合します。
1級・2級建築施工管理技士 〇(一般のみ) ×(特定不可) 建築施工管理技士もとび・土工工事の一般専技として認められています。
1級・2級建設機械施工管理技士 〇(一般のみ) ×(特定不可) 建設機械施工管理技士も対応。免状提示で適合します。
10年の実務経験(資格なし) 〇(一般のみ) ×(特定不可) 過去10年分(120ヶ月分)の工事注文書・請求書・通帳原本で立証します。

もし上記の国家資格をお持ちでない場合であっても、過去にとび・足場・土工工事に従事した「10年分の請求書や注文書、通帳」を整えることで、実務経験ルートで許可を取得することが可能です。

一人親方特有の要件や立証方法については、当事務所の専門ガイドである 個人事業主が建設業許可を取得する方法:一人親方特有の要件・費用・必要書類の全て を併せてご参照ください。

隣接業種(解体工事・大工工事・土木一式)との決定的な境界線

結論として、とび・土工工事業は他の専門工事や一式工事との境界線が曖昧になりやすいため、平成28年の法改正による「解体工事業」との分離ルールをはじめ、自社の受注している工事がどの業種に正しく分類されるかを正確に判定することが不可欠です。

① 平成28年法改正による「解体工事業」の分離と「解体足場」の境界線

平成28年(2016年)6月1日の建設業法改正により、従来「とび・土工・コンクリート工事業」に含まれていた解体工事が独立し、「解体工事業」という独立した専門業種となりました。

現場で最も多く発生する混同が、「解体足場の組立て」と「建築物本体の破壊・撤去」の境界線です。

【解体現場における業種仕分けの法的境界線】

■ とび・土工・コンクリート工事業:
 ・建築物を解体するために、周囲に仮設・組立てる「解体用養生足場」の設置および撤去。
 ・機械器具の搬入や鉄骨の解体建て方作業。

■ 解体工事業:
 ・建築物や構造物本体を壊し、撤去・処分する工事。
 ・(※1件500万円以上の解体工事を受注・施工する場合は「解体工事業許可」が必須)

足場組み専門の事業者が「解体工事用の足場仮設」のみを請け負う場合は「とび・土工工事業」の許可で何ら問題ありません。

しかし、現場全体を元請から「建築物解体工事一式」として請け負う場合は、解体工事業許可(または解体工事業登録)が必要となります。

解体工事業許可と登録の違いについては、当事務所の専門ガイドである 解体工事業許可と解体工事業登録の違いとは?500万円の壁と資格要件を解説 も併せてご覧ください。

② 外構工事における「とび・土工」と「造園工事」「土木一式」の仕分け

ブロック塀積み、フェンス設置、コンクリート土間打ちなどの外構工事(エクステリア工事)は、現場の施工目的によって業種が分かれます。

  • とび・土工・コンクリート工事業: コンクリートブロック積み、フェンス・門扉設置、駐車場のアスファルト・コンクリート土間打ちなど、単なる工作物の設置工事。

  • 造園工事業: 樹木・芝生の植栽や景石の配置と一体となって造出される庭園アプローチや空間造成。

  • 土木一式工事業: 公園全体や道路建設に伴う大規模な造成・土留め・擁壁工事を総合的な指導監督のもとで行う工事。

 

「人工代」「常用作業」の請求書に対する実務経験スクリーニング技術

結論から申し上げますと、無資格のとび職・一人親方が10年の実務経験で許可を目指す際、手元の請求書や注文書の件名が「人工代」や「常用作業」になっていると都庁や県庁の審査窓口で撥ねられますが、行政書士による適切な補強資料の整理と通帳突合技術によって、確実にとび・土工の請負実績として立証することが可能です。

① 都庁窓口で「人工代」が弾かれる理由と補強ノウハウ

都庁(新宿第二本庁舎建設業課)の審査官は、「請求書の件名が『人工代』や『応援手伝い』になっているものは、工事の請負契約ではなく単なる『労働力の提供(労働者派遣)』とみなされるため、建設業の実務経験として認めない」というシビアな審査基準を適用します。

当事務所では、件名が「常用」や「人工」になっている過去10年分の請求書であっても、以下の補強資料を組み合わせて提出することで、とび・土工工事の請負契約であることを論理的に証明します。

  1. 現場の安全指示書、作業日報、KY活動記録(とび・足場作業の記載)

  2. 足場材のリース・購入領収書や運搬トラックの費用明細

  3. 現場の着工前・施工中・完成後の施工写真

  4. 請求書金額とぴったり一致する「銀行通帳の入金記録(原本)」の1円単位での突合

② とび・土工許可からスタートする多角化・業種追加戦略

まずは得意とする「とび・土工工事業」の建設業許可を取得して元請からの現場出禁を回避した後は、事業の成長に合わせて近接業種を増やすステップアップ戦略が非常に効果的です。

知事許可をすでに1つ保有していれば、新たに

  • 「解体工事業」
  • 「鋼構造物工事業」
  • 「土木一式工事業」

などの許可を増やす際の行政手数料は、新規の9万円ではなく「業種追加手数料 50,000円」に抑えられ、経営者の経験証明書類も大幅に簡略化されます。

当事務所(佐藤栄作行政書士事務所)の代行費用とお取引の流れ

結論として、自社が「とび・土工工事業」の許可要件を満たしているか知りたい方や、面倒な書類作成・都庁への申請対応を丸投げしたい経営者様・一人親方様は、建設法務専門の当事務所へ一括してご委託いただくことが最も手戻りがなく確実です。

① とび・土工工事業 許可申請の明確な料金システム

当事務所における、とび・土工工事業の許可申請費用一覧を提示します。

手続き・コンサルティング内容 行政手数料・公的実費(必ず発生する費用) 当事務所の行政書士報酬(税込) 概要・サポート内容

とび・土工工事業 建設業許可申請

 

(一般・知事・新規)

東京都への手数料:90,000円(公的証紙代) 143,000円〜 経営管理責任者(経管)・専任技術者(専技)要件立証、財務諸表組み替え、都庁対応一式。

とび・土工工事業 業種追加申請

 

(既存許可への追加)

東京都への手数料:50,000円(公的証紙代) 110,000円〜 既存の建設業許可にとび・土工を追加する手続き。専技要件の精査を含みます。

一人親方 法人成りパック

 

(会社設立+とび・土工許可)

設立登記費用(実費):約10万円〜 275,000円〜 株式会社・合同会社の設立登記(提携司法書士)から、設立後の知事新規許可申請まで一括サポート。
事前要件診断・書類精査 0円 完全無料 手元の資格証(とび技能士・施工管理技士等)や確定申告書・通帳を拝見し、即座に診断します。

② ご相談から許可通知書受領までのシンプルステップ

  1. 気軽なお問い合わせ・無料事前診断: ホームページの問い合わせフォーム、メール、またはお電話・公式LINEからご連絡ください。保有資格や過去の施工内容をお伺いし、とび・土工許可が通るか即座に一次診断します。

  2. 証明書類・確定申告書の精査: 手元にある資格証コピー、確定申告書控、通帳、請求書データをお送りいただき、行政書士が都庁基準でスクリーニングを行います。

  3. 公的書類の職権取得と都庁(JCIP)申請: 住民票や身分証明書、納税証明書等は当事務所が職権で一括取得。代理人として都庁第二本庁舎の窓口、またはJCIPシステムを通じてデータを提出します。

  4. 許可通知書の受領と元請への提示: 申請から約30日前後で東京都知事からの「建設業許可通知書」が届きます。これで500万円以上の大型足場現場への入場や直受注が完了します。

 

まとめ:とび・土工工事業許可を取得し、足場・建設ビジネスを飛躍させよう

結論として、とび・土工工事業の建設業許可を取得することは、単に法律上の500万円の壁をクリアするだけでなく、大手ゼネコンからの信頼を勝ち取り、現場出禁のリスクを完全に排除して自社のビジネスを大きく飛躍させるための最強の経営戦略です。

2024年の働き方改革(時間外労働の上限規制)が定着した現在、とび職や土工会社の経営者様、現場の親方様に最も強く求められているのは、「いかに高い足場での施工管理や安全対策に全力を注ぎ、無駄なバックオフィス業務(書類仕事)のコストを削るか」という時間管理の意識です。

不慣れな建設業法の手引きやJCIPの入力画面と何時間も格闘し、都庁の窓口で

  • 「人工代の請求書では受け付けられない」
  • 「実務経験の証明書類が不備」

と突き返されることは、企業経営において大きな稼ぎ(人工)を失うことになります。

当事務所(は、東京近郊(足立区、墨田区、葛飾区、江戸川区などの城東エリアをはじめ、新宿区、多摩地域、一都三県全域)のタフなとび事業者様・一人親方様を、法務の側面から100%守り抜くことをミッションとしています。

  • 「とび技能士2級で許可が取れるか見てほしい」
  • 「請求書が常用ばかりだが10年経験で申請したい」
  • 「一人親方から法人化してとび・土工の許可を取りたい」

といった、どんな小さな悩みでも即座に構造化して解決いたします。

まずは当事務所のホームページのお問い合わせフォーム、メール、またはお電話にて、お気軽にご連絡(ご相談)ください。

初回相談・要件診断は完全無料で、現場終わりの夜間(21時まで対応)や土日祝日の出張面談、資格免状画像診断にも即日対応しております。

皆様からの気軽なお問い合わせを、スタッフ一同、心よりお待ちしております。

公的機関・公式サイト参考リンク

佐藤栄作行政書士事務所 | 公開日:2026.08.08 11:00 
更新日:2026.08.08 14:29

この記事を書いた人

sato-eisaku