造園工事業の建設業許可を取得するには?対象工事と専任技術者の資格要件を解説

造園工事業の建設業許可取得を目指す経営者様・庭師様へ
結論から申し上げますと、植栽工事、景石工事、緑化工事、庭園造出工事などの造園工事において、1件の請負代金が500万円(税込)以上の大型案件を受注・施工する場合は、建設業法に基づく「造園工事業」の建設業許可が法律上必須となります。
2026年現在の建設・不動産業界では、
- 都市部の緑化推進政策
- 商業施設やマンションの景観・環境配慮設計
- 歴史的庭園のリノベーション需要
などが一段と高まっています。
これに伴い、元請である大手ゼネコンやハウスメーカー、自治体の公園緑化部門から、下請業者である造園会社や一人親方の庭師に対して「造園工事業の建設業許可を保有していること」を契約の絶対条件として求めるケースが急増しています。
しかし、多くの造園事業者様が
- 「剪定や草刈りの手入れ作業でも許可が必要なのか?」
- 「外構工事(ブロック積みやフェンス設置)は造園工事に入るのか、それとも『とび・土工』や『土木一式』なのか?」
- 「造園技能士を持っているが、それだけで専任技術者になれるのか?」
という実務上の疑問を抱えています。
本記事では、建設法務を専門とする行政書士が、
- 造園工事業の対象工事と手入れ作業の違い
- 専任技術者になれる資格一覧
- 隣接業種との境界線
- 指定建設業としての注意点
および一人親方の法人成りスキームまでを徹底的に解説します。
なお、建設業許可の基本ルールや申請手続きの全体像については、当事務所の解説記事である 建設業許可が必要な工事とは?建設業法における建設工事を解説 や 建設業許可の種類と選び方ガイド:3つの決定基準 を併せてご覧ください。
どこからが許可が必要?「造園工事業」の対象工事と「剪定・維持管理」の違い
結論として、造園工事業の建設業許可が必要となるのは「1件の請負金額が500万円以上で、植栽や造園によって庭園や緑地空間を新設・改修する工事」です。
単なる樹木の剪定・草刈り・害虫駆除などの維持管理業務は建設工事に該当しないため許可は不要です。
① 造園工事業に該当する具体的な工事内容
建設業法における「造園工事」とは、植栽、景石、樹木の植栽、手入れ、緑化保護等により庭園、公園、緑地等の姿観・環境を造出する工事を指します。
具体例は以下の通りです。
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植栽工事: 樹木、芝生、生垣などを庭園や緑地、屋上へ植え付ける工事
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景石工事: 庭石や景石を配置・据え付けて庭園を造り上げる工事
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地被工事: 芝生、コケ、グランドカバー植物などを張って地面を覆う工事
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花壇工事・生垣設置工事: レンガや石、木材で花壇を造り、植物を植栽する工事
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屋上緑化工事・壁面緑化工事: ビルや商業施設の屋上・壁面へ防根シートや軽量土壌を敷き、緑化を行う工事
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公園設備工事・広場整備工事: 公園内の遊具設置、ベンチ・水飲み場設置、散策路整備等を一体として行う工事
これらの施工を行う際、1件の請負金額が500万円(税込)以上となる場合は、造園工事業の建設業許可を取得していなければ施工することができません。
500万円未満の軽微な工事の判定基準については、当事務所の解説ページである 建設業許可が必要な工事とは?金額・種類・要件を徹底解説 をご参照ください。
② 許可が不要な「剪定・手入れ・維持管理業務」との境界線
造園業界で日常的に行われている業務のうち、以下の作業は「建設工事」そのものに該当しません。
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樹木の剪定(せんてい)・枝払い・伐採
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草刈り・除草・清掃作業
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害虫駆除・消毒・施肥(肥料やり)
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既存庭園の定期メンテナンス・手入れ業務
これらの日常メンテナンス・維持管理業務は建設工事ではないため、請負金額が500万円を超えていても建設業許可は法的に不要です。
ただし、単なる剪定にとどまらず「老朽化した樹木を伐採・撤去し、新たな高木や芝生を大量に植え替える植栽工事」を行う場合は、建設工事(造園工事)の扱いとなりますので、契約書や見積書の名目に注意が必要です。
造園工事業の「専任技術者(専技)」になれる資格と実務経験要件
結論から申し上げますと、造園工事業の許可を取得するための最大のハードルは営業所に常勤の「専任技術者」を配置することです。
- 造園施工管理技士
- 造園技能士
- 土木施工管理技士
などの国家資格を保持しているか、あるいは10年以上の実務経験を客観的な書類で立証する必要があります。
専任技術者になれる代表的な資格と条件の比較は以下の通りです。
| 国家資格・条件 | 一般建設業への適合 | 特定建設業への適合 | 実務経験免除の有無と注意点 |
| 1級造園施工管理技士 | 〇(完全適合) | 〇(指定建設業) | 実務経験証明が全面的に免除され、即座に専任技術者になれます。 |
| 2級造園施工管理技士 | 〇(一般のみ) | ×(特定不可) | 実務経験証明が免除されます。合格通知書・免状の原本提示で対応可能。 |
| 1級造園技能士 | 〇(一般のみ) | ×(特定不可) | 技能士免状の提示により、実務経験証明なしで適合します。 |
| 2級造園技能士 | 〇(実務要3年) | ×(特定不可) | 合格後、3年以上の造園工事の実務経験(注文書・通帳等)の立証が必要です。 |
| 1級土木施工管理技士 | 〇(一般のみ) | ×(特定不可) | 土木施工管理技士も造園工事の一般専技として認められています。 |
| 10年の実務経験(資格なし) | 〇(一般のみ) | ×(特定不可) | 過去10年分(120ヶ月分)の工事注文書・請求書・通帳原本で立証します。 |
① 現場で保有者の多い「造園技能士(国家資格)」を活用する注意点
職人や庭師として技能検定を通過した「造園技能士」をお持ちの方は非常に多いですが、建設業許可の専任技術者として指定する際には以下の級別のルールに留意する必要があります。
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1級造園技能士: 合格証書(厚生労働大臣発行)があれば、追加の実務経験期間なしで即座に専任技術者になれます。
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2級造園技能士: 2級合格証書に加えて、合格後に「3年以上の造園工事の実務経験」を過去の請求書や通帳で証明しなければ、専任技術者として都庁・県庁に認められません。
当事務所では、2級造園技能士をお持ちのお客様から過去の工事請求書をお預かりします。
3年分の実務経験を瑕疵なく立証する書類組み替え実務を得意としております。
② 特定建設業許可における「指定建設業7業種」の厳格な壁
元請として下請業者へ合計4,500万円(建築一式は7,000万円)以上の工事を発注する場合に必要な「特定建設業許可」において、造園工事業は建設業法上の「指定建設業7業種(土木、建築、電気、管、鋼構造物、舗装、造園)」の一つに指定されています。
指定建設業である造園工事業で特定建設業許可を取得する場合、1級造園施工管理技士や技術士(建設部門)などの「1級国家資格保持者」でなければ専任技術者になれず、2級資格や実務経験+指導監督的実務経験ルートでは特定許可が取れないという厳格なルールが存在します。
特定建設業における専任技術者の詳しい要件については、当事務所の解説記事である 特定建設業の専任技術者とは?要件と資格を徹底解説 を併せてご参照ください。
「造園工事」vs「とび・土工」vs「土木一式」の境界線と外構工事の仕分け
結論として、ブロック積み、フェンス設置、カーポート施工などの外構工事(エクステリア工事)は、単に工作物を設置するだけなら「とび・土工工事業」、植栽や庭園空間の造出と一体で行うなら「造園工事業」、大規模な土地造成を伴う場合は「土木一式工事業」に仕分けされるため、自社の受注実態に合わせた適切な業種選択が必須です。
現場で混同しやすい3業種の境界線と仕分け基準は以下の通りです。
【外構・緑化現場における業種仕分けマトリックス】
■ 造園工事業:
・樹木・草花の植栽、芝張り、生垣設置、屋上緑化。
・植栽と一体となってデザイン・造成される庭園空間、石組み、アプローチ造出。
■ とび・土工・コンクリート工事業:
・単なるブロック塀積み、フェンス・門扉の取り付け。
・カーポート設置、アスファルト・コンクリート土間打ち(工作物設置メイン)。
■ 土木一式工事業:
・公園全体や団地全体の広大な土地の切土・盛土、擁壁工事、排水設備設置を総合的に行う工事。
もし自社が「植栽もやるし、フェンスやコンクリート土間打ちも施工する」という外構・造園業者様であれば、まずは主たる売上の軸となっている「造園工事業」の許可を取得し、事業拡大に合わせて「とび・土工工事業」の許可を業種追加する戦略が最も合理的です。
隣接業種との詳しい区分については、当事務所の解説ページである 建設業許可の種類と選び方ガイド:3つの決定基準 をご参照ください。
植木屋・一人親方からの「法人成り+造園許可」一気通貫スキーム
結論から申し上げますと、個人事業主(植木屋・一人親方)として実績を重ねてきた庭師様が、緑化事業の拡大に伴って法人成り(会社設立)を目指す場合、「法人設立登記」と「建設業許可の取得」を一括で進めることで、個人の経営実績を引き継ぎ、無許可期間ゼロで最短で許可業者へステップアップすることが可能です。
① 個人から法人へ許可をスムーズに引き継ぐ「承継認可」の活用
従来、個人事業主で取得していた許可は、法人成りした時点で一度廃業し、新会社で知事新規許可(手数料9万円)を申請し直す必要があります。
約1〜2ヶ月間の「無許可期間(500万円以上の工事を受注できない空白期間)」が発生していました。
しかし、建設業法第17条の2に基づく「承継認可(譲渡・譲受の事前認可申請)」を活用すれば、個人事業主時代の許可番号や実績を、設立した新会社へ「無許可期間ゼロ」でそのままダイレクトに引き継がせることができます。
② 近年の法改正・手続変更が多い造園分野での注意点
造園工事業は、都市緑化法や環境関連法令、都庁・県庁の審査指導方針の変更など、近年の制度改正や解釈のマイナーチェンジが多い分野です。
都庁等の窓口で不備を指摘されず一発で許可を取得するためには、過去の確定申告書B控(青色申告決算書)や注文書・請求書を精査します。
都庁の審査官が納得する根拠資料を編綴する必要があります。
造園工事業における法改正や手続きの最新動向については、当事務所の案内ページである 建設業許可の申請代行や更新は東京の行政書士佐藤栄作行政書士事務所 でも詳しく解説しています。
当事務所(佐藤栄作行政書士事務所)の代行費用とお取引の流れ
結論として、自社が「造園工事業」の許可要件を満たしているか知りたい方や、面倒な書類作成・都庁への申請対応を丸投げしたい経営者様は、建設法務専門の当事務所へ一括してご委託いただくことが最も手戻りがなく確実です。
① 造園工事業 許可申請の明確な料金システム
当事務所における、造園工事業の許可申請費用一覧を提示します。
| 手続き・コンサルティング内容 | 行政手数料・公的実費(必ず発生する費用) | 当事務所の行政書士報酬(税込) | 概要・サポート内容 |
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造園工事業 建設業許可申請
(一般・知事・新規) |
東京都への手数料:90,000円(公的証紙代) | 143,000円〜 | 経営管理責任者(経管)・専任技術者(専技)要件立証、財務諸表組み替え、都庁対応一式。 |
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造園工事業 業種追加申請
(既存許可への追加) |
東京都への手数料:50,000円(公的証紙代) | 110,000円〜 | 既存の建設業許可に造園工事業を追加する手続き。専技要件の精査を含みます。 |
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庭師・一人親方 法人成りパック
(会社設立+造園許可) |
設立登記費用(実費):約10万円〜 | 275,000円〜 | 株式会社・合同会社の設立登記(提携司法書士)から、設立後の知事新規許可申請まで一括サポート。 |
| 事前要件診断・書類精査 | 0円 | 完全無料 | 手元の資格証(造園施工管理技士・造園技能士等)や確定申告書を拝見し、即座に診断します。 |
② ご相談から許可通知書受領までのシンプルステップ
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気軽なお問い合わせ・無料事前診断: ホームページの問い合わせフォーム、メール、またはお電話・公式LINEからご連絡ください。保有資格や過去の施工内容をお伺いし、造園許可が通るか即座に一次診断します。
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証明書類・確定申告書の精査: 手元にある資格証コピー、確定申告書控、通帳、請求書データをお送りいただき、行政書士が都庁基準でスクリーニングを行います。
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公的書類の職権取得と都庁(JCIP)申請: 住民票や身分証明書、納税証明書等は当事務所が職権で一括取得。代理人として都庁第二本庁舎の窓口、またはJCIPシステムを通じてデータを提出します。
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許可通知書の受領と元請への提示: 申請から約30日前後で東京都知事からの「建設業許可通知書」が届きます。これで500万円以上の大型造園工事や緑化公共事業への参入が完了します。
まとめ:造園工事業許可を取得し、緑化ビジネスの未来を切り拓こう
結論として、造園工事業の建設業許可を取得することは、単に法律上の500万円の壁をクリアするだけではありません。
大手ゼネコンや自治体からの信用を勝ち取り、自社の造園・緑化ビジネスを大きく飛躍させるための最強の経営戦略です。
2024年の働き方改革(時間外労働の上限規制)以降、造園会社の経営者様や現場の親方様に最も強く求められているのは、「いかに現場の施工管理や庭園の景観造出に全力を注ぎ、無駄なバックオフィス業務(書類仕事)のコストを削るか」という時間管理の意識です。
不慣れな建設業法の手引きやJCIPの入力画面と何時間も格闘し、都庁の窓口で
- 「資格の実務経験期間が足りない」
- 「請求書の件名が手入れ作業になっている」
と突き返されることは、企業経営において計り知れない損失となります。
当事務所は、東京近郊(足立区、墨田区、葛飾区、江戸川区などの城東エリアをはじめ、新宿区、多摩地域、一都三県全域)のタフな造園業者様・庭師様を、法務の側面から100%守り抜くことをミッションとしています。
- 「造園技能士2級で許可が取れるか見てほしい」
- 「外構工事も一緒に申請したい」
- 「一人親方から法人化して造園許可を取りたい」
といった、どんな小さな悩みでも即座に構造化して解決いたします。
まずは当事務所のホームページのお問い合わせフォーム、メール、またはお電話にて、お気軽にご連絡(ご相談)ください。
初回相談・要件診断は完全無料で、現場終わりの夜間(21時まで対応)や土日祝日の出張面談での資格免状画像診断にも即日対応しております。
皆様からの気軽なお問い合わせを、スタッフ一同、心よりお待ちしております。
公的機関・公式サイト参考リンク
佐藤栄作行政書士事務所 |
公開日:2026.08.08 07:00
更新日:2026.08.08 14:17



