個人事業主の廃業届の書き方や提出は?e-Taxでのオンライン手続き方法を解説

e-tax

結論:個人事業主が事業を廃止する際の「廃業届(個人事業の開業・廃業等届出書)」は、e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用することで、税務署へ持参したり郵送したりする手間を省きます。

24時間いつでも自宅のパソコンやスマートフォンから提出可能です。

建設業許可を保有する個人事業主の方が、

  • 法人成り(株式会社への組織変更)
  • 事業承継

あるいは経営不振やリタイアを理由に事業を辞める際、税務上の手続きとして廃業届の提出は義務付けられています。

2025年、2026年と行政のデジタル化(DX)が進む中で、所得税の青色申告承認申請の取り消しや消費税の事業廃止届出書なども併せてオンラインで行うことが標準的な流れとなっています。

行政書士事務所パートナーズとして、東京、埼玉、千葉、神奈川エリアの多くの事業主様をサポートしてきた経験から、電子申請の具体的なメリットと注意点を深掘りします。

廃業手続き オンラインの全体像

廃業届をオンライン提出する個人事業主のイメージ

結論:廃業手続きのオンライン化は、マイナンバーカードとICカードリーダライタ(またはスマホ)があれば、国税庁のe-TaxソフトやWeb版から簡単に行えます。

受領印に代わる「受信通知」を控えとして即座に取得できる点が最大の特徴です。

かつては税務署の窓口で「個人事業の開業・廃業等届出書」を記入し、収受印をもらうのが一般的でした。

現在はインターネット環境さえあれば全て完結します。

特に建設業界では、廃業後も過去の確定申告書や廃業届の控えが、金融機関からの融資審査や次世代への引継ぎ、あるいは雇用保険(ハローワーク)の手続きで求められるケースが多いため、電子データとして管理できるメリットは大きいです。

e-Taxを利用するための準備

結論:e-Taxで廃業届を提出するためには、利用者識別番号の取得と有効な電子署名(マイナンバーカード等)が必須となります。

初めて利用する方は、まず国税庁のサイトで利用者登録を行います。

ログイン用のパスワードを設定します。

すでに確定申告でe-Taxを使用している場合は、同じアカウントをそのまま継続して使用可能です。

パソコンで行う場合は、公的個人認証サービスに対応したブラウザの設定やインストールの作業が必要になる点に留意しましょう。

e-Tax 廃業届の送信手順

結論:e-Taxソフト(Web版)にログインし、「申告・申請・届出」メニューから「個人事業の開業・廃業等届出書」を選択します。

必要事項を入力して電子署名を付与した後に送信ボタンを押せば完了です。

具体的な操作の流れとしては、まず「新規作成」から該当する帳票(廃業届)を選びます。

  • 氏名
  • 住所
  • 生年月日
  • マイナンバー(個人番号)

そして納税地(事務所の所在地)を正確に入力します。

屋号がある場合はその名称も記載し、廃業の事由(理由)を選択肢から選びます。

添付書類のデジタル化について

結論:廃業届そのものに添付書類が必要なケースは少ないですが、廃業に伴う所得税の青色申告取りやめ届出書や、専従者給与に関する届出などを同時に提出する場合、PDF形式で送信することが可能です。

従来のように別々の封筒で送る必要がありません。

一括で送信できます。

そのため、漏れを防ぐことができます。

送信後は「メッセージボックス」を確認します。

受付完了の通知が届いていることを必ずチェックしてください。

これが「提出した事実」を証明する唯一の資料となります。

税務上の留意点と各種届出の概要

結論:事業を辞める時には、所得税だけでなく、消費税や源泉徴収に係る手続も並行して行わなければならず、以下の内容を把握し、適切な申請書を送付することが、後のトラブルを避けるために必要です。

個人事業者が廃業を検討する際、所得税法第12条などに基づき、所轄の税務署長に対して届出を行うことが一般的です。

解説してきたe-Taxの方式であれば、本人確認のための電子証明書を用いて、申請の受理(収受)をオンライン上で完結させることが可能です。

みなさんが知っておくべきポイントとして、事業所得の金額が前年より減額している状況や、一時的な赤字が発生している場合でも、届出自体は不要にはなりません。

  • 課税関係の確認:消費税の課税事業者は「事業廃止届出書」を別に出す必要があります。

  • 承認の取り消し:青色申告の承認を受けるための手続を取りやめる場合、その旨を記載した届出も忘れずに行いましょう。

  • 雇用と給与:従業員を雇用していた場合、給与支払事務所の廃止に関する情報を入力します。

会社員やフリーランスとしての再出発を予定している方も、資金調達の履歴や登記上の実務において、廃業した時点の正確な情報が重要となります。

各種のサービスを提供するコンサルタントや専門家を探し、自身の状況に応じたアドバイスを受けることもおすすめです。

廃業届電子申請方法のメリット

ンラインで行う5つのステップ図解

結論:電子申請(オンライン提出)のメリットは、交通費や郵送費用が無料になるだけではありません。

開庁時間(平日の日中)を気にせず、3月15日の確定申告時期などの混雑を避けて手続きできる点にあります。

特に建設業を営む皆様は、現場作業で日中の時間が取れないことが多いでしょう。

夜間や休日でも「送信」さえ済ませれば、法令で定められた「廃業から1ヶ月以内」という期限を確実に守ることができます。

また、データの入力補助機能により、計算ミスや記載漏れが自動的にチェックされるため、書類の不備による差し戻し(再提出)のリスクも低くなります。

控えの管理と活用方法

結論:電子申請の場合、紙の控えは発行されませんが、送信データの写しと受信通知を印刷またはPDF保存しておくことで、銀行や自治体への提示用として公式に認められます。

「収受印がないと不安だ」という声も聞かれますが、現在の税務行政では受信通知がそれに代わる正式な証明書です。

スマートフォンの画面で見せることも可能ですが、念のため紙で1部出力し、過去の帳簿と一緒に5年〜7年間は保存しておくのが安全な管理方法です。

個人事業廃業:オンラインの注意点

結論:オンラインで廃業届を出す際の注意点は、所得税だけでなく消費税や事業税、さらには従業員への源泉所得税の納期特例など、関連する全ての届出が完了しているかを確認しなければならない点です。

廃業届(A1様式)を出しただけでは、全ての税目から解放されるわけではありません。

例えば、インボイス制度(適格請求書発行事業者)に登録していた場合、その登録取消しの手続きも別に行う必要があります。

これらを忘れると、廃業後も無駄な申告義務が残ってしまい、延滞税やペナルティが発生する可能性も否定できません。

タイミングと税金の支払い

結論:廃業の日付(事実があった日)から所得税の確定申告(翌年の2月16日から3月15日)までの期間は短くなることがあります。

廃業年度の所得計算はより慎重に行う必要があります。

廃業した年の1月1日から廃業日までの所得について、翌年に確定申告を行う義務があります。

この際、事業用資産の売却や処分の損失、退職金の支払いなど、経費として計上できる項目も増えます。

そのため、節税の観点からも正確な計算が求められます。

廃業届書き方の徹底ガイド

結論:廃業届の書き方は、冒頭の「廃業」の文字を丸で囲みます。

廃業の事由欄に「法人成りのため」「高齢によるリタイア」などの具体的な事実を記載します。

事務所の移転や廃止の有無を明確にすることがポイントです。

記入欄には「開業・廃業」の両方が記載されていますが、今回は「廃業」に係る事項のみを埋めます。

特に間違いやすいのが「納税地」と「上記以外の住所地・事業所等」の区分です。

自宅を事務所にしていた場合は同じ住所を書きますが、別に店舗や事務所を構えていた場合はそれぞれの所在地を正しく記入しなければなりません。

給与支払事務所の廃止について

結論:従業員を一人でも雇っていた場合、「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」を併せて提出します。

源泉徴収した税金の納付を済ませる必要があります。

これを怠ると、税務署側では「まだ給与を支払っている状態」と判断されます。

催促の通知が届くことになります。

オンライン(e-Tax)であれば、廃業届とセットでチェックを入れて作成できるため、手続きの漏れを最小限に抑えることができます。

都道府県税事務所への届出

結論:国(税務署)への廃業届とは別に、都道府県の税務課(都税事務所等)に対しても「事業開始・変更・廃止届出書」を提出する必要があります。

これは原則としてオンラインではなく書面での提出が求められるケースが多いです。

建設業許可業者の皆様は、知事許可や大臣許可を維持するために各自治体との関わりが深いです。

所得税(国税)の廃業が終わっても、事業税(地方税)の清算が残っています。

東京都や神奈川県などの各自治体のホームページから様式をダウンロードします。

速やかに郵送または持参で手続きを行いましょう。

建設業許可の廃業届(廃業届出書)

結論:建設業許可を返納する場合、許可権者(知事または大臣)に対して30日以内に「廃業届」を提出する義務があり、これを怠ると将来的に再度許可を取得する際に大きな障害となる恐れがあります。

これは税務上の廃業届とは全く別物の、建設業法に基づく手続きです。

許可証の原本を添えて提出します。

もし事業承継や法人成りであれば、許可の承継手続き(事前認可制度)を利用できる可能性があります。

そのため、勝手に廃業届を出す前に必ず専門の行政書士へ相談してください。

一度廃業してしまうと、許可番号や実績がリセットされてしまうリスクがあります。

法人化や相続、死亡に伴う特殊なケース

結論:個人事業を終了し、新たに法人を設立する場合や、事業主の死亡により相続人が事業を引き継ぐ(または廃止する)場合、通常の手続とは異なる特別なルールが適用されます。

会社の設立を検討している方は、個人事業の廃止と法人の開始を同時に進めることが一般的です。

この際、事業所得の計算だけではありません。

復興特別所得税を含む税額の算出や、資産の譲渡に関する知識が求められます。

下記の一覧表を参考に、自身のケースを把握しておきましょう。

ケース 主な手続内容 提出期限
法人化 個人の廃業届 + 法人の設立届 廃業から1ヶ月以内
相続・死亡 相続人による廃業届(準確定申告を含む) 死亡を知った日の翌日から4ヶ月以内
休業 厳密な休業届はありませんが、所得ゼロで確定申告を継続 毎年の申告期間

設立時の資金調達や、補助金の申請のために専門的なサポートが必要な方は、オンラインのセミナーへの参加や、士業への電話相談を検討されるのがよいでしょう。

詳細については、サイトマップより関連の解説 記事をご覧 いただき、漏れのないように準備してください。

建設業許可専門職が教える廃業時の「盲点」

結論:廃業時に最も忘れがちなのが、社会保険・労働保険の精算と、長年保管してきた帳簿類の「保存義務」です。

これらを怠ると廃業後数年経ってからトラブルに発展するケースがあります。

建設業許可を取得して事業を営んできた場合、社会保険(健康保険・厚生年金)や労働保険(雇用保険・労災保険)の加入は必須要件でした。

事業を廃止する際は、これら各機関に対しても速やかに資格喪失届や廃止の届出を行う必要があります。

例えば、雇用保険であれば事業廃止の翌日から10日以内という極めて短い期限が設定されています。

また、所得税法や会社法に基づき、帳簿や領収書などの資料は廃業後も原則7年間の保存が義務付けられています。

「もう事業を辞めたから」といって全てを処分してしまうと、万が一税務調査が入った際や、将来的に過去の売上証明が必要になった際に、客観的な事実を証明できなくなります。

特に建設業では、瑕疵担保責任やアフターフォローの関係で、図面や契約書を10年以上保存しておく事業者も少なくありません。

さらに、廃業時の資産処分についても注意が必要です。

事業用に使用していた車両や工具、重機などを売却した際、その売却益は「譲渡所得」として課税の対象となります。

廃業届を出したからといって、その後の全ての金銭の動きが非課税になるわけではありません。

こうした「廃業後のリスク」を最小限に抑えるためには、廃業の意思を固めた段階で、一度これまでの事業資産と負債、そして必要な手続きを一覧にまとめ、専門家と一緒にチェックを行うことが、最も安全で確実な幕引きへと繋がります。

行政書士に依頼するメリット

結論:廃業に伴う「税務・法務・許認可」の複雑な手続きを一括して専門家に依頼することで、漏れのない確実な幕引きが可能となります。

再起や次世代へのスムーズなバトンタッチを実現できます。

特に東京、千葉、埼玉、神奈川で活動する事業者様にとって、自治体ごとの細かなルールの違いは煩雑です。

行政書士法人パートナーズでは、廃業届のオンライン提出サポートはもちろん、

  • 建設業許可の抹消
  • 承継

さらには会社設立(法人化)に向けたコンサルティングまで幅広く対応しています。

  • 正確なアドバイス:廃業時における特別控除の適用や、残った在庫・設備の処分方法など、実務に即した提案を行います。

  • 時間の節約:煩雑な書類作成や各役所への連絡を代行し、経営者様は次のステップ(転職や新事業)に専念いただけます。

  • リスク回避:届出漏れによる罰則や、補助金の返還義務など、予期せぬトラブルを未然に防ぎます。

よくある質問(FAQ)と解決策

結論:廃業届に関する疑問(いつ出すのか、費用はいくらか、青色申告はどうなるのか)を事前に解消しておくことで、不安なく手続きを進めることができます。

Q: 廃業届を出すのに費用はかかりますか?

A: 税務署への届出自体は無料(0円)です。

e-Taxの利用料もかかりません。

ただし、税理士や行政書士に手続きを代行してもらう場合は、それぞれの報酬が発生します。

Q: 廃業届を出した後でも、確定申告は必要ですか?

A: はい、必要です。

廃業した年の所得については、翌年の確定申告期間中に必ず申告を行ってください。

Q: 青色申告の特典(65万円控除等)はどうなりますか?

A: 廃業した年であっても、要件を満たしていればその期間分については控除を受けることが可能です。

ただし、廃業届と一緒に「青色申告の取りやめ届出書」を出しておく必要があります。

Q: 廃業した後にまた起業(再開)することはできますか?

A: もちろん可能です。

その際は再度「開業届」を提出することになります。

廃業届を出したからといって、二度と商売ができないわけではありません。

まとめ:デジタルを活用したスムーズな廃業

結論:廃業は一つの終わりの形ですが、オンライン提出(e-Tax)などのデジタルツールを正しく活用することで、事務的な負担を最小限に抑えます。

前向きな次の一歩へとつなげることができます。

個人事業主として長年歩んできた道を整理するのは、精神的にも大変な作業です。

しかし、法令に基づいた適切な手続きを済ませることは、これまで支えてくれた取引先や従業員、家族に対する最後の責任でもあります。

もし

  • 「オンライン提出のやり方がわからない」
  • 「建設業許可はどうすればいいのか」

と悩みをお持ちであれば、お気軽に当事務所へお問い合わせください。

私たちは、あなたのこれまで実績と想いを尊重し、最適な解決策を提案するパートナー(専門家)として、最後まで誠実にお手伝いさせていただきます。

佐藤栄作行政書士事務所 | 公開日:2026.02.23 08:00 
更新日:2026.02.23 08:45

この記事を書いた人

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