経営事項審査のW点改正を解説!令和5年以降の基準変更と評点アップの申請術
建設業の皆様にとって、公共工事の入札参加資格を左右する経営事項審査(経審)は、経営戦略の要です。
特に近年、国土交通省は担い手の確保と育成を目的として、審査基準の変更を次々と実施しています。
その中でも注目すべきが、社会性を評価するW点の改正です。
令和5年(2023年)以降、従来の建設機械の保有状況や防災協定の締結といった項目に加え、ワーク・ライフ・バランス(WLB)推進企業の評価が新たに追加されました。
また、キャリアアップシステム(CCUS)の活用状況も評点に大きく影響を及ぼし、化が進む業界の状況を反映した内容となっています。
本記事では、東京、埼玉、千葉、神奈川エリアで建設業許可申請や更新を専門にサポートする行政書士が、
W点の計算方法
改正の最新情報
具体的な対策までを網羅して解説します。
点数をアップさせ、総合的な評価を高めたい経営者の方は、ぜひ最後までご覧ください。
経営事項審査W点の計算
結論:経営事項審査におけるW点(社会性)は、
- 労働福祉の状況
- 建設業法の遵守
- 建設機械の保有台数
- 防災への貢献
など多岐にわたる項目の合計で算出されます。
令和5年の改正では、このW点の構成にワーク・ライフ・バランスの認定項目が加わり、評点の算出式に新たな加点要素が組み込まれました。
W点の基本的な構成
W点は、大きく分けて以下の評価項目から成り立っています。
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労働福祉の状況(W1):雇用保険、健康保険、厚生年金の加入状況、退職金制度の有無、企業年金の導入。
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建設業の営業継続(W2):営業年数や民事再生手続き、破産手続きの有無。
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防災活動への貢献(W3):地方公共団体等との防災協定の締結。
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法令遵守の状況(W4):建設業法違反による指示処分や営業停止処分の有無。
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建設機械の保有(W5):バックホウ、ブルドーザー、トラクターショベル、グレーダー、締固め用機械、除雪車、高所作業車の保有。
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国又は地方公共団体との契約(W6):直接請け負った実績の有無。
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監査の受審状況(W7):公認会計士や税理士による財務諸表の監査。
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公認会計士等の数(W8):社内に在籍する建設業経理士(1級・2級)の数。
令和5年改正によるW点計算の変化
改正の目玉は、W1(労働福祉)の項目における「ワーク・ライフ・バランス推進企業の認定」に対する加点です。
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くるみん認定(子育て支援):5点加算
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えるぼし認定(女性活躍推進):5点加算
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ユースエール認定(若者採用・育成):5点加算 これらは合計で最大15点(加点後のP点への寄与度は異なります)のインパクトがあります。
経営事項審査 改正最新情報
結論:経営事項審査の改正は近年、担い手不足の解消と労働環境の改善に主眼が置かれています。
令和5年1月の施行に続き、2024年(令和6年)や2025年(令和7年)に向けた見直しも継続して検討されており、キャリアアップシステム(CCUS)の登録や履歴の蓄積が事実上の必須事項となりつつあります。
ワーク・ライフ・バランス評価の拡充
以前よりも、単なる「工事の完成」だけでなく「どのように働いているか」が重視されるようになりました。
認証制度(くるみん・えるぼし・ユースエール)を取得している事業者を高く評価する仕組みは、中小企業が評点をアップさせるための新たな選択肢となっています。
建設機械の評価対象拡大
令和5年8月14日の改正では、加点対象となる建設機械の種類が大幅に増えました。
従来は3種類(バックホウ、ブルドーザー、トラクターショベル)に限定されていましたが、現在は高所作業車や締固め用機械(ロードローラー等)も含まれます。
これにより、道路工事や設備工事を主とする業者もW点の加点を得やすくなりました。
キャリアアップシステム(CCUS)の活用評価
技能者の就業履歴を蓄積するシステムの活用は、加点の大きなポイントです。
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技能者の登録状況。
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レベルアップ(資格や経験に応じた評価)の推進。 これらは、担い手の処遇****改善に積極的な企業を評価する政府の狙いが反映されています。
建設業ワークライフバランスの評価
結論:建設業におけるワーク・ライフ・バランス評価は、単なるイメージアップではなく、公共工事の入札に直結する「実利」へと変わりました。
認証を受けるためには、労働時間の短縮や有給休暇の取得促進など、社内の制度整備が必要ですが、その取組は若者の採用にもプラスに働きます。
認定制度の具体的な内容
経審で加点対象となる3つの認定は以下の通りです。
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くるみん:次世代育成支援対策推進法に基づき、子育て支援に取り組む企業を厚生労働省が認定。
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えるぼし:女性活躍推進法に基づき、女性の活躍を推進している企業を認定。
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ユースエール:若者の採用・育成が優良な中小企業を認定。
建設業者にとってのハードルとメリット
建設現場は過酷というイメージが根強いですが、これらの認定を取得していることは「働きやすい環境」の公的な証明になります。
入札での加点だけでなく、ハローワーク等での求人においても有利に働き、人材の確保につながります。
経営事項審査評点アップ
結論:W点の評点アップを狙うには、改正された項目を一つずつクリアすることが近道です。
特に建設機械の保有(加点対象の拡大)や、エコアクション21などの環境規格の登録、ISO14001の維持など、点数に繋がる要素は多岐にわたります。
建設機械による評点アップの戦略
改正により、加点対象となる機械の種類が拡大されました。
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バックホウ、ブルドーザーに加え、高所作業車や締固め用機械なども評価対象です。
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リース契約であっても、1年以上の継続的な使用契約があれば可能なケースがあります。
環境への取組(エコアクション21・ISO)
ISO9001(品質管理)やISO14001(環境管理)の取得は以前から加点対象ですが、小規模な事業者向けには「エコアクション21」の認証も有効です。
これらは、組織としての管理体制が整っていることの証左となり、民間工事の受注時にも信頼の証となります。
社会性項目の見直し
経審のW点は、決算期ごとに状況が確定します。
行政書士と連携し、
- 受審の時までにどの認定が間に合うか
- どの機械を自己保有としてカウントできるか
事前にシミュレーションを行うことが重要です。
以前よりも、実務に即した細かい修正が評点を左右するようになっています。
経営事項審査 W点の義務化
結論:W点の項目自体がすべて義務化されているわけではありませんが、社会保険への加入や一定の法令遵守は建設業許可の維持や公共工事の受領において実質的に必須となっています。
特に社会保険未加入は減点が非常に大きく、入札参加の前提条件となっています。
社会保険加入と減点リスク
健康保険、厚生年金、雇用保険の加入は、建設業者にとって逃れられない要件です。
未加入の場合、W点の合計点数から大幅に下がることになり、入札順位に決定的なダメージをえることになります。
今後の方向性と義務的要素
政府は、CCUSの登録やワーク・ライフ・バランスへの対応を、将来的にすべての建設業者が取り組むべき標準(ミニマムスタンダード)にしようとしています。
改正のたびに加点から「できていて当たり前」の評価へとシフトしていく可能性があるため、早めの対応がおすすめです。
W点改正に伴う実務上の詳細対策
建設機械の特定と証明方法
令和5年以降、加点対象が拡大したことで、これまで対象外だった「高所作業車」や「締固め用機械」を保有している業者は、忘れずに申請を行う必要があります。
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証明書類:自動車検査証(車検証)の写し、または売買契約書。リースの場合、リース契約書に加え、1年以上の期間があることを示す書類。
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注意点:移動式クレーンなどは、高所作業車と混同されがちですが、加点対象の区分を正確に判断する必要があります。
CCUS(建設キャリアアップシステム)のレベル別評価
W点の中には「技能者の育成」に関する評価も含まれます。自社の社員(技能者)がCCUSに登録し、就業履歴を積み重ねることで、レベル2(中堅)、レベル3(職長)、レベル4(登録基幹技能者等)へと上がっていくことが、将来的に直接的な加点や主観評価に繋がります。
災害時に備えた防災協定の有効性
地方自治体と直接、または所属団体を通じて防災協定を締結している場合、W3として加点されます。能登半島地震等の被災地支援における建設業の貢献が見直される中、この項目は今後も重要視されます。契約期間が有効であるか、毎年更新を確認してください。
よくある質問
結論:W点の改正や申請に関して、よくいただく質問をまとめました。
Q1. W点の改正はいつから適用されていますか?
A1. ワーク・ライフ・バランス推進企業の評価は、令和5年1月の改正から適用されています。
審査基準日がそれ以降となる経審で加点が可能です。
Q2. 建設機械は中古で購入しても加点になりますか?
A2. はい、可能です。売買契約書や領収書などで自社が保有していることを証明できれば点数になります。
ただし、特定の規格や型式を満たす必要があるため、カタログ等の資料を用意しておきましょう。
Q3. 行政書士に依頼するメリットは何ですか?
A3. 経審は非常に複雑な計算式(係数)を用います。
行政書士に任せれば、改正後の最新の基準に基づいた正確な算出が可能であり、書類の不備による遅れを防ぎます。
スムーズな取得をサポートできます。
東京・埼玉・千葉・神奈川の経審申請は当事務所へ
経営事項審査のW点は、改正を重ねるごとに「建設業者としての品格」を問う内容になっています。
ワーク・ライフ・バランスへの取組や、キャリアアップシステムの導入は、最初は手間に感じるかもしれませんが、評点アップと人材確保の両面で大きなメリットを生みます。
当事務所は、建設業許可と経営事項審査を専門とする行政書士事務所です。
東京、神奈川、埼玉、千葉の各知事・大臣許可に対応し、複雑な計算や添付書類の整備を丁寧に代行いたします。
- 「改正内容が難しくてわからない」
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といったお悩みは、ぜひお気軽にご相談ください。
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参考資料(サイト外リンク)
佐藤栄作行政書士事務所 |
公開日:2026.01.13 08:30
更新日:2026.01.12 18:35



