経営事項審査(経審)の審査項目を徹底解説!評点アップと点数算出の仕組み

結論:経営事項審査(経審)の審査項目は、大きく分けて
- 経営規模(X)
- 経営状況(Y)
- 技術力(Z)
- 社会性等(W)
の4つのカテゴリーで構成されております。
これらを総合的に評価して総合評定値(P点)が算出されます。
公共工事の入札参加資格を得るためには、これらの審査項目を正しく理解し、自社の強みを点数に反映させることが不可欠です。
経営事項審査は、建設業法に基づき公共工事の入札を希望する建設業者が必ず受けなければならない客観的な審査制度です。
この審査の結果として交付される総合評定値通知書は、いわば建設業者の通信簿です。
その点数によって入札に参加できる工事の規模やランクが決まります。
当事務所は、東京、埼玉、千葉、神奈川エリアを中心に、最新の審査基準に基づいた点数アップの戦略と申請代行を提供しています。
経営事項審査の全体像と審査項目の構成
結論:経営事項審査(経審)の審査項目は、大きく分けて「経営規模(X)」「経営状況(Y)」「技術力(Z)」「社会性等(W)」の4つのカテゴリーで構成されており、これらを総合的に評価して「総合評定値(P点)」が算出されます。
公共工事の入札に参加を希望する建設業者は、建設業法に基づきこの審査を受けることが必須となります。
審査の結果は、建設業者の客観的な通信簿としての役割を果たし、各地方公共団体や国土交通省などの発注機関が業者の格付け(ランク)を決定する際の重要な指標となります。
点数が高いほど、大規模な工事の受注機会が広がるため、それぞれの審査項目を正しく理解し、自社の強みを数値に反映させることが重要です。
当事務所は、東京、埼玉、千葉、神奈川エリアを中心に、最新の審査基準に基づいたシミュレーションと申請代行を専門としています。
経営状況分析(Y)の評価内容
結論:経営状況分析(Y点)は、財務諸表の数値から
- 企業の収益性
- 安全性
- 健全性
などを8つの指標で客観的に分析する審査項目です。
登録分析機関による事前の分析が必要です。
この項目では、公認会計士や税理士の監査を受けた財務諸表を基に、以下の指標などが評価されます。
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負債回転期間:負債の圧縮状況を確認
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自己資本比率:財務の安定性を評価
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営業キャッシュフロー:本業での現金創出力を測定
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純支払利息比率:利払負担の軽重を判定
経営状況分析は、行政庁への申請前に民間の登録分析機関で受ける必要があります。
決算の内容が直接反映されるため、赤字の解消や借入金の整理など、事業年度が終了する前からの対策が効果を発揮します。
経営規模評価(X)と点数の算出
結論:経営規模評価(X点)は、「工事完成高(X1)」と「自己資本額および平均利益額(X2)」の2つの側面から、建設業者の事業の大きさを数値化する審査項目です。
工事完成高(X1)の評価
工事完成高は、直前2年平均または3年平均のいずれか有利な方を選択して算出できます。
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業種別評価:許可を受けている業種ごとに完成高を積み上げます。
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元請実績の重要性:公共工事だけでなく民間工事の完成高も含まれますが、規模が大きいほど高い点数(評点)が得られる仕組みです。
自己資本額および平均利益額(X2)
企業の純資産の額(自己資本)と、利払前税引前償却前利益(EBITDA)の平均額が評価対象となります。
これにより、万が一の事態に対する企業の耐力や、キャッシュを稼ぐ力が判定されます。
技術力評価(Z)と技術職員数
結論:技術力評価(Z点)は、保有する国家資格や実務経験を有する「技術職員数(Z1)」と「元請完成工事高(Z2)」を組み合わせ、施工能力を判定する項目です。
技術職員数(Z1)の加点ポイント
職員が保有する資格の種類によって、1人あたりの配点が異なります。
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1級施工管理技士・技術士等:5点(監理技術者講習修了者はさらに1点加算)
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2級施工管理技士等:2点
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登録基幹技能者:3点 1人の職員で最大2業種まで評価対象に含めることが可能ですが、常勤性が厳しくチェックされます。健康保険被保険者証の写しなどで、審査基準日における継続的な雇用実態を証明しなければなりません。
社会性等(W)の加点と変更点
結論:社会性等(W点)は、法令遵守(社会保険加入等)や防災活動、若手の育成など、企業の社会的貢献度や健全性を評価する審査項目であり、近年最も改正(変更)が多い重要項目です。
主な加点項目と近年の変更
社会性等の評価は、点数アップにおいて非常にコントロールしやすい項目です。
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社会保険加入状況:健康保険、厚生年金、雇用保険への加入は現在「必須」の前提となっており、未加入は大幅な減点(0点評価)となります。
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防災協定の締結:地方公共団体等と災害時応援協定を締結している場合に加点されます。
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建設機械の保有:ショベル、ブルドーザー、ダンプなど、自社で所有(または1年以上のリース)している台数に応じて加点されます。
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担い手確保(若年者・新卒者):35歳未満の技術者の割合や、新卒採用の継続性などが評価に加えられました。
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ワークライフバランス:くるみん認定や、建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用状況も加点対象となっています。
審査基準の改正(変更)への対応
結論:経営事項審査の審査項目や計算式は、建設業界を取り巻く環境の変化に応じて頻繁に改正が行われるため、最新の情報を把握してシミュレーションを行うことが不可欠です。
令和5年や令和6年の改正では、
- 環境に配慮した取組(エコアクション21等)
- 女性の活躍推進
さらには建設業法改正に伴う監理技術者等の配置要件の変更などが反映されています。
行政書士などの専門家は、これらの変更をいち早くキャッチし、お客様の点数が不当に下がらないよう、あるいは新たな加点を得られるよう指導・サポートを行います。
経営状況分析(Y点)の8指標と財務諸表の相関
結論:経営状況分析(Y点)を改善するには、単に手数料を払って分析を受けるだけでなく、決算書の各数値を建設業会計の基準に則って適切に計上し、財務諸表の純資産や負債のバランスを期中から管理することが不可欠です。
経営状況分析の結果は、客観的な計算式によって算出されます。
分析機関(ワイズやCIICなど)に提出された貸借対照表と損益計算書から、以下の指標が厳格に判定されます。
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収益性の指標: 「総資本利払前税引前当期純利益率」や「売上高経常利益率」が評価されます。これは、投入した資本に対してどれだけの経常利益を生み出したかを示すもので、無駄な経費の削減や売上総利益の向上がそのまま点数アップに直結します。
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安全性の指標: 「自己資本比率」や「自己資本剰余金」が重視されます。特に自己資本比率は、総資本のうち返済不要な純資産が占める割合であり、建設業者の財務的体力を示す最も重要な指標です。
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流動性の指標: 「営業キャッシュフロー」の額が評価されます。本業でしっかりと現金を稼げているか、売掛金の回収が滞っていないかなどが、この数値に反映されます。
これらの数値を1点でも上げるためには、税理士と連携し、決算前に「未成工事支出金」の精査や「短期借入金」の圧縮を行うなどの、経営事項審査を見据えた決算対策が有効です。
経営状況分析(Y点)の深化:キャッシュフローの質
経営状況分析では、単に利益が出ているかだけでなく「現金の流れ(キャッシュフロー)」が厳しく問われます。
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営業キャッシュフローの評価: 本業でどれだけ現金を残せているかを測定します。未成工事受入金(前受金)が多く、手元資金が潤沢に見えても、それが借入金によるものであれば、純支払利息比率に悪影響を及ぼし、結果としてY点は伸び悩みます。
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債務償還年数と利息負担: 借入金の総額が売上高に対して過大でないか、またその利息が利益を圧迫していないか。行政書士は、これらの数値をシミュレーションし、決算前に借入金の返済を優先すべきか、あるいは設備投資に回すべきかの判断材料を提供します。
経営規模評価(X1・X2)の算出ロジックの詳細
結論:経営規模評価は、建設業者の「器(うつわ)」を測定する項目です。
工事完成高をどの業種に振り分けるかという戦略的な工事経歴書の作成が、ランク決定に大きな影響を及ぼします。
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工事完成高(X1)の積み上げと業種振替: 29業種ある建設業許可のうち、どの業種で経審を受けるかは自由です。しかし、完成高を特定の業種に集中させるか、あるいは「附帯工事」として他の業種に分散させるかによって、X1の評点は大きく変動します。例えば、土木一式工事の中に含まれる舗装工事を、舗装工事業の完成高として振り替える(業種別完成高の組み替え)ことで、専門業種のランクを上げる戦略が一般的です。
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自己資本額と平均利益額(X2)のウエイト: 自己資本額は、直前決算日の純資産額、または直前2期平均のいずれかを選択できます。平均利益額(EBITDA)は、利払前税引前当期純利益に減価償却費を加算したもので、設備投資を積極的に行っている企業が正当に評価される仕組みになっています。
技術力評価(Z点)における技術職員の常勤性確認
結論:技術力評価(Z点)を最大化するには、資格者の人数だけでなく、その職員が継続的に雇用されていることを示す客観的な裏付け資料(社会保険の加入記録等)を完璧に揃える必要があります。
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技術職員の配点テーブル: 1級土木施工管理技士、1級建築施工管理技士などの「1級資格者」は5点、さらに監理技術者講習を修了していれば6点という高い配点になります。2級施工管理技士は2点です。この際、注意が必要なのは「常勤性」です。審査基準日(決算日)において、その職員が自社で健康保険や厚生年金に加入していることが必須であり、他社との二重登録や名義貸しは、営業停止処分などの厳しいペナルティの対象となります。
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若手技術者の加点(新設項目): 担い手確保の観点から、35歳未満の若手技術者が一定割合以上在籍している場合や、新卒採用を継続している場合には、Z点とは別にW点でも高く評価されるよう、審査基準が改正されています。
技術力評価(Z点)の深化:監理技術者等の配置と専任性
技術力評価では、資格者の「数」だけでなく、その「質」と「継続性」が点数の安定に直結します。
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監理技術者の講習受講管理: 1級資格者が監理技術者講習を修了している場合、加点は6点となりますが、この講習の有効期限(5年間)が切れていると、瞬時に5点にダウンします。1点の差は、Z評点の計算式(x1)において大きな影響を及ぼします。
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専任技術者との兼ね合い: 建設業許可上の「専任技術者」と、経審上の「技術職員」は、原則として一致している必要があります。退職や交代があった際、速やかに変更届を提出していないと、経審の審査時に虚偽記載や要件不備を指摘され、最悪の場合は許可取り消しのリスクを負うことになります。
社会性等(W点)の具体的項目と点数アップのコツ
結論:社会性等(W点)は、努力次第で短期間に点数を上げることが可能な項目であり、防災協定の締結や建設機械の保有、キャリアアップシステム(CCUS)の導入を戦略的に進めることが、他社との差別化に繋がります。
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防災協定の締結(15点〜20点加点): 地方公共団体や公的な団体と、災害時における応急復旧に関する協定を締結している場合に加点されます。これは地域に根ざした建設業者であることを証明する強力な項目です。
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建設機械の保有(最大15点加点): ショベルローダー、ブルドーザー、ダンプトラック(土砂運搬用)、移動式クレーンなど、指定された建設機械を自社で所有、または1年以上のリース契約で使用している場合に加点されます。1台につき1点(最大15台まで)加算されるため、機械投資を行っている企業には有利な項目です。
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法令遵守と労働福祉: 雇用保険、健康保険、厚生年金の未加入は、項目ごとにマイナス40点という致命的な減点となります。また、退職金制度(中退共、建退共)の導入や、法定外労災補償への加入も着実な加点源となります。
社会性等(W点)の深化:最新の加点トレンド
W点は、時代の要請(担い手確保、DX、環境、防災)が最も反映される項目です。
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CCUS(建設キャリアアップシステム)の完全移行: 令和7年以降、CCUSの活用は「あれば良い」から「ないと不利」という段階に移行しつつあります。技能者の就業履歴蓄積だけでなく、事業者としての登録、現場でのカードリーダー設置状況が評価されます。
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ワークライフバランスと子育て支援: 「くるみん認定」や「えるぼし認定」を取得している企業への加点が強化されています。これは、深刻な若手不足に悩む建設業界において、国が「働きやすい環境」を公式に評価する姿勢の表れです。
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建設機械の「環境性能」と台数: 所有する建設機械が、排ガス規制や騒音規制をクリアした環境配慮型であるかどうかも、今後の評価対象として議論されています。現在は台数ベースの加点ですが、今後は「質」も問われる時代になるでしょう。
電子申請システム「JCIP」の操作と注意点
結論:経営事項審査の電子申請(JCIP)の導入により、都庁や県庁への持参が不要になりましたが、添付書類のスキャンデータの不鮮明さや入力ミスによる「補正指示」が多発しているため、余裕を持ったスケジュール管理が求められます。
令和5年1月から、経営事項審査は原則として電子申請(JCIP)による受付が開始されました。
GビズIDを取得し、システム上で財務諸表や工事経歴書を入力しますが、従来の紙申請よりも「端数処理」や「全角・半角の入力」に厳格なチェックがかかります。
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添付書類のデジタル化: 納税証明書や技術者の資格証、健康保険証の写しなどはすべてPDFでアップロードします。解像度が低いと内容が確認できず、何度も差し戻されることになります。
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行政書士による代理申請のメリット: 行政書士に依頼することで、電子申請の操作から、複雑な業種別の集計、計算式の確認までをすべて任せることができます。特に関東地方整備局(大臣許可)や東京都、神奈川県などの各自治体独自の運用ルールに沿った正確なデータ作成が可能です。
経営事項審査の審査項目における「経営改善」の活用
結論:経営事項審査の各項目を単なる点数計算として捉えるのではなく、各指標が示す「経営の健康状態」を分析し、翌期以降の受注戦略にフィードバックさせることで、企業の持続的な格付け向上と安定経営が実現します。
経営事項審査(経審)の点数は、いわば「過去の成績表」ですが、その中身を詳細に分析することで「未来の戦略」が見えてきます。特に、東京、神奈川、埼玉、千葉などの競合が多いエリアでは、わずか数点の差で入札の順位が大きく変動するため、各審査項目の微細な調整が重要です。
東京・神奈川・埼玉・千葉の地域別審査ルール
結論:経営事項審査の基本は全国共通ですが、各自治体(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県など)によって、
- 受審の予約方法
- 対面審査の有無
- ローカルな添付書類の規定
が異なります。
そのため、地域の事情に精通した専門家への相談が近道です。
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東京都: 東京都知事許可の場合、審査件数が非常に多く、予約が数週間先まで埋まることも珍しくありません。早期の準備が不可欠です。
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神奈川県: 神奈川県では郵送審査と対面審査を組み合わせて運用しており、工事経歴書の「元請・下請」の記載内容について厳しいチェックが入ることがあります。
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埼玉県・千葉県: 埼玉県や千葉県においても、地域貢献度の評価(W点に関連する独自項目)や、建設機械の常勤技術者の配置状況など、独自の確認ポイントが存在します。
行政書士による経営事項審査のサポート
結論:複雑な経営事項審査の申請手続きや点数管理を、東京、埼玉、千葉、神奈川エリアに精通した行政書士に依頼することで、事務負担の軽減と確実な点数アップが実現します。
当事務所では、以下のサービスを提供し、建設業者様の公共工事参入をバックアップします。
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事前シミュレーション:決算書や技術職員名簿から、現在のP点を正確に算出します。
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書類作成と代理申請:経営状況分析から評価結果通知書の受領まで、すべての手続を一括して代行します。
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点数アップのアドバイス:あと数点でランクが上がる際、どの審査項目(例えば建設機械の追加や防災協定の締結など)に注力すべきか、具体的な改善策を提示します。
建設業界は今、大きな変革期にあります。法令遵守を徹底し、客観的評価を高めることは、単なる入札対策にとどまらず、企業の持続的な成長に直結します。
ご不明な点や受審の検討がございましたら、お気軽に問い合わせください。
結び:東京、埼玉、千葉、神奈川で行政書士をお探しの方へ
建設業許可および経営事項審査は、建設業者が安定した受注を確保し、社会的な信頼を築くための基盤です。
特に東京、埼玉、千葉、神奈川エリアでは、公共工事の案件が非常に多く、適切な受審とランク管理が事業の成否を分けると言っても過言ではありません。
当事務所は、地域密着型の専門行政書士として、お客様一人ひとりの経営状況に寄り添い、丁寧かつ迅速なサポートを心がけております。
審査項目の内容や点数について少しでも不安がある方は、まずは無料相談をご活用ください。
行政書士による「不備なし・最短」の申請戦略
結論:経営事項審査の申請は、11月〜1月の繁忙期に集中します。この時期に不備なく、かつ最短で通知書を受領するためには、行政書士が行政庁(東京都庁や各整備局)の審査官と密に連絡を取り、事前相談を徹底することが唯一の解決策です。
経営事項審査の手続きは、一度「補正」がかかると、審査が数週間ストップします。これにより有効期限が切れてしまう「経審切れ」は、建設業者にとって機会損失以外の何物でもありません。
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地域別・窓口別の特性把握: 東京都は非常に厳格な形式要件を求めますが、埼玉県では実態重視の確認が行われるなど、窓口ごとに「好まれる書類の揃え方」があります。
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電子申請JCIPのトラブル対応: システム上のエラーや、添付ファイルの容量制限、電子署名の不一致など、デジタル特有のトラブルに対しても、経験豊富な行政書士がいれば、即座にリカバリーが可能です。
まとめ:経営事項審査は「会社の顔」を作るプロセス
経営事項審査の審査項目を一つずつ丁寧にクリアしていくことは、自社の弱点を見つめ直し、強みを伸ばすプロセスそのものです。
「点数が足りないから公共工事を諦める」のではなく、「どうすれば点数が上がるか」を共に考え、実行に移す。
その伴走者として、私たち行政書士は存在します。
東京、神奈川、埼玉、千葉で、本気で公共工事の受注拡大を目指す建設業者の皆様。
複雑な審査項目の解説から、具体的な点数アップのシミュレーション、そして確実な申請代行まで、佐藤永作行政書士事務所が全力でサポートいたします。
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公開日:2026.01.16 07:30
更新日:2026.01.14 16:25



